ローノイズ真空管アンプ(製作編26)

製作編26

終段のヒーター配線を行って点火確認を実施し、アンプ初段から配線を行います。

終段のヒーター配線

作業の前に改めて電源回路図を掲載します。

終段のヒーター回路は図中の一番上のブロックです。回路は電源トランスの二次巻線をそのままヒーター端子に接続する単純なものです。配線用電線を選択するために、EL34の仕様を確認してみます。

ヒーター電流は1.6Aと大きな値となっています。その上に、トランス二次の1巻線あたり2本分を供給するので、電流値は3.2Aとなります。配線による電圧低下を抑える為に、0.75sq品を使う事にしました。電線の被覆は緑と白を選択し、白側をシャーシ電位としました。

終段も念のため点火確認を行います。せっかくなので、初段真空管も装着して確認を行いました。

無事点火しました。真空管のヒーターの明かりを見ているとホッとし、ずっと眺めていられそうです。眺めていても作業が進まないので適当なところで切り上げて次ぎの作業を進めます。

初段配線

アンプの回路図を再掲載します。

最初はXLRパネルコネクタからの入力配線を行います。ケーブルは、私が製作で機内配線にいつも使っているベルデンの2芯シールドケーブル1503Aを使用します。XLRコネクタバランス電送の配線は、いつも忘れてしまい、都度確認をしていますが、XLRパネルコネクタは1ピンGND、2ピンHot、3ピンColdです。

ケーブルの反対側は、初段真空管付近まで、ケースの端を這わせて敷線します。尚ケーブルは長めにカットしています。初段真空管回りには2芯シールドケーブルを固定するようなラグ板を設けてないので、ケース端の部分までシースを剥いてHot/Cold/GND配線を行いたいとおもいます。初段真空管のグリッドに接続される3つの抵抗(R01/R03/R21)は空中配線で設置します。初めに真空管ソケットのグリッド用端子に.2.7kΩの抵抗を取り付けます。

次は2つのカソード用端子を接続しました。

続いて、GNDラグ端子に入力抵抗47kΩを取り付けて、その抵抗と先にグリッド用端子に取り付けた2.7kΩ間に2.2kΩの抵抗を取り付けました。

量産製品ではできない対応ですが、輸送をしない個人用途なので問題ないとおもいます。残りの3回路も同様の接続を行いました。

続いて初段の定電流ダイオードを取り付けます。初段双三極管の2つのカソードを接続し、そこへ定電流ダイオードを取り付けました。

定電流ダイオードのカソード側は-5V電源に接続しますが、-5V電源は一旦ラグ端子を介して接続しました。

次は入力配線を行います。2芯シールドケーブルのGND線には、太めの電線の被覆を被せて配電用ラグ端子のGNDへ接続しました。Hot/Cold配線はそのまま47kΩ抵抗へ接続しました。

初段真空管ソケット回りがごちゃごちゃしてきましたが、全ての配線ができるでしょうか?続いて初段真空管プレート配線を行います。Lラグに取り付けた負荷抵抗とプレート端子を接続します。電線は白の被覆を使用しました。

両チャンネルともに同様に配線を行いました。現状はこんな感じです。

次回は終段真空管回りの配線を行います。

 

つづく(製作編27)