ローノイズ真空管アンプ(製作編27)

作編27

引き続きアンプユニットの終段回りの配線を行います。

初段B電源配線

初段回りの配線は終わったと思っていましたが、B電源配線が漏れていました。作業前に改めて回路図を掲載します。

プレートに接続される負荷抵抗150kΩはラグ端子に実装されています。差動アンプの負荷2個が接続されたポイントと、電源基板B2の端子台間を赤の被覆電線で接続しました。

こんどこそ初段回りの配線は完了です。

終段バイアス基板配線

次は終段バイアス用の基板配線を行います。最初に-5V電源配線を行います。橙の被覆電線を使用しました。

次はGND配線を行います。配線の引き回しを迷いましたが、すでに敷線されている電線に這わせるようにしました。

バイアス基板の電源配線の全体はこんな感じです。

配線のループ面積を減らした方がノイズには有利ですが、今回は漏洩磁束の元となる電源トランスが別ユニットなので、あまり神経質になる必要はないと考えています。続いてカソードの定電流回路配線をします。R13の56Ω抵抗ですが、バイアス基板に実装されていると思っていましたが、未実装でした。真空管ソケット側に実装する必要がありますが、56Ωの抵抗は1/4W品しか在庫がありませんでした。近い抵抗値を探したところ47Ω1W品がありました。変更時の動作を確認してみます。回路図は定電流回路のみを抜粋したものです。

左が現状の回路で右が抵抗値を変更した回路図です。R13の抵抗値を下げると、ドランジスタのコレクタ電位が上がるため定電流ダイオードトランジスタの損失が上がります。それぞれ損失を計算しました。トランジスタの損失は0.32Wです。念のためデータシートを確認してみます。

グラフの放熱板なしのラインを確認しましたが、問題なさそうです。それではR13を47Ωに変更した回路図を作成します。

回路図に従って47Ω抵抗を使用してカソード回路配線を行います。2個の真空管のカソード間を接続し、そこへ47Ω抵抗を取り付けて、バイアス基板トランジスタのコレクタ接続用の端子台に配線しました。

Lチャンネルも同様に配線しました。

終段管回りの配線

次は3極管接続用にスクリーングリッド(グリッド2)とアノード管を100Ωで接続しました。100Ω抵抗は念のために局部発信を防ぐ為に挿入しています。サプレッサーグリッドとカソードの接続は、プレートとコントロールグリッド間の静電容量を減らす為ご、プレートから反射した二次電子吸収の為に接続しています。

続いて終段のバイアス電流調整用のチップジャック電源配線を行います。まずはGND配線を行います。接続先はGND配電用のL字ラグ板です。

次はB電源配線です。後の配線はあまり考えずに電源基板端子台とチップジャック間を接続しました。

次は終段プッシュプル回路の入力配線を行います。具体的には、L字ラグ板に取り付けたカップリングコンデンサとバイアス基板上の入力端子台間を白の被覆電線で接続しました。

Lチャンネルも同様に配線しました。配線の残りは、出力トランス回りと帰還回路の配線となりました。

 

つづく(製作編28)