2019-01-01から1年間の記事一覧

DCパワーアンプ電源改良(製作編8)

製作編8 リアパネルのハンドル取り付けから製作を再開します。 リアパネルハンドル取り付け加工 前回の記事で紹介したリアパネルハンドル取り付け用の穴を追加した加工図を印刷します。 加工図上は、取り付け部品間で若干のクリアランスが取れていますが、…

DCパワーアンプ電源改良(製作編7)

製作編7 電源トランスを外出しするアンプ本体のパネルの加工を行います。 アンプ本体のケース 現状のケースはタカチ電機工業のHY133-23-23SSです。トランスを外出しするため、電源の入力仕様が変更となります。これに対応するために、同じケースを購入して…

DCパワーアンプ電源改良(製作編6)

製作編6 電圧増幅段用の安定化電源の通電確認が終わったので、特性の測定を行います。 測定項目 具体的には、出力インピーダンスの周波数特性の測定を行います。過去に何度か測定を行っていますが、概要を改めて説明します。負荷電流の平均を30mAとして正弦…

DCパワーアンプ電源改良(製作編5)

製作編5 前回実装した電源基板に-13.5Vの回路を実装します。同様の手順で2枚目の基板の実装も行います。 マイナス電源実装 プラス電源実装時に、端子台、ヒートシンク、誤差アンプ用のソケットの取り付けを行なっていました。前回の記事で説明を省略しまし…

DCパワーアンプ電源改良(製作編4)

製作編4 アンプ本体の電圧増幅段用の電源を製作します。 改良の方針 現行のアンプの電源回路は以下のとおりです。 この回路中の電圧増幅段用電源を下記の安定化電源に変更します。 誤差アンプに単電源の高速オペアンプを使用しています。電圧はやや異なりま…

DCパワーアンプ電源改良(製作編3)

製作編3 前回、ボトムシャーシの加工が終わったので、トランスの取り付けと配線を行います。 終段用電源トランス実装 終段用電源トランスの変更は、今回の音質改善の目玉の1つです。現行5A品に対して所用電圧仕様で東栄変成器ラインナップの定格電流Maxの2…

DCパワーアンプ電源改良(製作編2)

製作編2 電源トランスユニットのフロントパネルの加工から再開します。 フロントパネル加工 フロントパネルに取り付ける部品は、ネオン管3個のみです。加工図は以下のとおりです。 取り付け穴径は3個ともにφ9.3です。いつものとおり、加工図を外形に沿っ…

DCパワーアンプ電源改良(製作編1)

製作編1 設計が終わったので電源トランスユニットのケースの加工から製作を開始します。 電源トランスユニットのケース このケースはタカチ電機工業のOS133-32-33SSを選定しました。購入は楽天内の販売店経由です。事前の情報のとおり、タカチ電機工業から…

DCパワーアンプ電源改良(設計編4)

設計編4 電源トランスユニットのケースの加工図の作成が終わったので、アンプ本体のケースの設計を行います。 アンプケース アンプのケースは縦型ヒートシンクケースHYシリーズです。現状のケースは運良く廃版になっていなかった為に、同じ物を選択して、フ…

DCパワーアンプ電源改良(設計編3)

設計編3 電源トランスユニットのケースの設計を進めます。 選定したケース 前回の記事で、ケースの選定を行いました。選定したOS133-32-33SSについて改めておさらいします。下の図はOSシリーズの構造図です。 フレーム構造で、一部のフレーム部品を除き、ア…

DCパワーアンプ電源改良(設計編2)

設計編2 電源トランスユニットのケースの選定を行います。 搭載電源トランス 最初にケース選定に必要な、実装する部品のサイズを確認します。シャーシに実装する部品は、電源トランス4個です。左右チャンネルが独立で、片チャンネルあたり電圧増幅段用と終…

DCパワーアンプ電源改良(設計編1)

設計編1 DCパワーアンプの電源の改良の方針を決めたので具体的に設計を進めます。 電源回路 現状のDCパワーアンプの電源回路を再掲載します。 この回路のトランスを別筐体に外出しします。その際に延長するラインは、前回の記事でも説明したとおりトランス…

DCパワーアンプ電源改良(構想編)

構想編 先日、絶縁トランスによるDCパワーアンプの唸り対策を行いましたが、完全に唸りをなくす事ができなかった為、追加の対策を検討します。合わせて電源の改良も行います。 対象のDCパワーアンプ NS-1000Mマルチアンプシステムのウーハーチャンネルを担当…

真空管アンプのハム対策(番外編35)

番外編35 真空管HPアンプのハム対策を続けます。 トランスの取り付け向きの変更 ネット上の情報に従って、出力トランスの取り付け向きを90°回転させて効果の確認を行ってみます。取り付けネジを外して向きを変更しようとしましたが、配線長が足りずにそのま…

真空管アンプのハム対策(番外編34)

番外編34 EL34ppアンプのハム対策を続けます。 EL34pp負帰還回路残骸 写真はEL34ppアンプの初段配線部です。写真ではわかりにくいですが、負帰還回路がそのまま残されていて、帰還配線が外されてショート防止の為にセロテープで絶縁された状態となっています…

真空管アンプのハム対策(番外編33)

番外編33 EL34SGLパワーアンプのハム対策検討の続きを行います。 新たな対策検討 前回は、入力回路配線変更と銅板によるシールド対策が期待した程の効果がなかった為、新たな対策を検討します。前々回の記事の最後に書いた透磁率の高い材料を磁界を誘導する…

真空管アンプのハム対策(番外編32)

番外編32 今回はマルチアンプシステムのスコーカーチャンネル用のEL34SGLパワーアンプのハム対策を行います。 EL34SGLパワーアンプ状況 製作後の確認で、スコーカーに耳を近づけるとハムが聞こえましたが、リッスニングポイントでは聞こえないレベルだったの…

真空管アンプのハム対策(番外編31)

番外編31 2台の真空管アンプのハム対策を行います。 対象のアンプ 1台目は先日製作を完了した真空管ヘッドフォンアンプです。能率の高いヘッドフォンに変えた事で追加対策が必要となりました。2台目は、以前から記事で触れていましたが、マルチアンプシス…

真空管HPアンプの製作(まとめ編)

まとめ編 アンプが完成したので、音質比較をした後、設計を改めてまとめます。 音質比較 比較対照は、先に製作したBTL方式A級DCヘッドフォンアンプです。比較に入る前に簡単に紹介します。回路は入力がDual J-FETのカスケード接続の差動アンプです。2段目は…

真空管HPアンプの製作(製作編15)

製作編15 製作が完了したので、設計のまとめ、音聴き、測定を行うつもりでしたが・・・。 設計のまとめ 製作の最後で何点か設計変更したので、設計情報をアップデートします。最初にアンプの回路図を更新します。変更点は以下のとおりです。 ・帰還回路の追…

真空管HPアンプの製作(製作編14)

製作編14 ハム対策を継続します。 ハムの原因の特定 ハムの音をよく聴いてみると、低周波成分はL/Rで同レベルで、ジーという高調波成分はL-chの方がやや大きく聞こえます。この状態で各部配線や部品に触ってみてノイズの変化から原因を特定してみます。トラ…

真空管HPアンプの製作(製作編13)

製作編13 動作確認を完了させて、前回の記事の最後で触れたハムの対策をします。 動作確認残り ハム対策の前に、残り2点の動作確認を行います。最初に入出力の位相確認です。入力をUSB-DACに接続し、ヘッドフォンを接続して電源オンします。EIAJのTEST CDを…

真空管HPアンプの製作(製作編12)

製作編12 配線が完了したので、通電確認から再開します。 通電確認 まずは、終段の真空管を装着せずに通電確認を行います。確認ポイントは終段真空管用のソケットの各端子電圧です。その際に終段のIpバランス調整機能の動作確認も合わせて行います。それでは…

真空管HPアンプの製作(製作編11)

製作編11 終段の配線から再開します。 終段の配線 前回実装した基板のカソード、-5V、GNDの配線を行います。L-chは電源ターミナルが基板の脇にあるので5VとGNDの配線は容易です。 カソード配線は、終段の2つのカソードを接続して、その一方に配線しました。…

真空管HPアンプの製作(製作編10)

製作編10 初段の配線が終わったので、終段用のバイアス基板の実装を行います。 バイアス基板 バイアス基板には2つの回路を実装します。1つ目は、終段のIpのバランス調整用の回路です。終段の2つのグリッド電圧のバランスをボリュームとC電源を使ってとり…

真空管HPアンプの製作(製作編9)

製作編9 電源基板の実装と通電が完了したので、初段から配線を再開します。 電源ライン配線 初段の配線前に、電源系ラインの残りを配線します。具体的には、電源用ラグ端子板へB電源の配線と、電圧モニタ用のチップジャックへB電源とGNDの配線です。初めに…

真空管HPアンプの製作(製作編8)

製作編8 B電源の配線を行い、電源の通電確認を行います。 基板外部回路の実装 初めに平滑用コンデンサの実装と配線を行います。560uF/400Vの電解コンデンサは実装済みなので、0.47uF/450Vのフィルムコンデンサを並列に接続して基板端子台へ配線します。Lラ…

真空管HPアンプの製作(製作編7)

製作編7 ヒーター回路の実装が終わったので電源回路を実装します。 電源回路 改めて電源回路を掲載します。 電源はプレート用175V電源(B電源)とバイアス用-5V電源(C電源)の2系統です。実装する基板のサイズは47x36mmです。従って、大型の電解コンデン…

トランス唸り対策(番外編30)

番外編30 ウーハー駆動用のA級BTL方式DCパワーアンプのトランスの唸りを絶縁トランスを使って対策します。 絶縁トランス落札 数日して、想像よりも数倍大きく重いダンボールが届きました。 箱を開けて中身を取り出します。 手前にコテを置いたので大きさがわ…

トランス唸り対策(番外編29)

番外編29 真空管HPアンプを製作中ですが、2回に渡り1000Mマルチアンプ駆動システムのウーハー駆動用のA級BTL方式DCパワーアンプのトランスの唸り対策を行います。 1000Mマルチアンプ駆動システムその後 大げさなシステムとなってしまいましたが、バランス3w…